自己破産完全マニュアル

MENU
自己破産について
自己破産と家族の問題
自己破産と仕事の問題
自己破産と保証人の問題
自己破産申立て
自己破産の費用
専門家による自己破産手続き
債務整理Q&A
 
  • 個人債務者再生
 
 
悪質な取立て対処法
自己破産・個人債務者再生・特定調停一覧表
グレーゾーンとみなし弁済
相談機関一覧
相互リンク集
お問い合わせ
ご相談・ご質問
事務所紹介
HOME SITE MAP ご相談・ご質問

債務整理Q&A/個人債務者再生

個人債務者再生 Q&A

 
 
Q1
Q2
Q3
Q4
Q5
Q6
Q7
Q8
Q9
Q10
Q11
Q12
Q13
Q14
Q15
Q16
Q17
Q18
Q19
Q20


Q1 個人債務者再生とはどのような手続きなの?

〜できたばかりの新しい救済法〜
個人債務者再生手続きは、2001年4月1日にスタートしたばかりのまだまだ新しい制度です。
そのためか、また一般の方にはほとんど知られていないのが現状です。
この手続きを簡単に説明すると、例えば、ある多重債務者が1000万円の借金を抱えていたとしますと、そのうちの300万円を3年間で返済するという再生計画を立て、この再生計画案が裁判所によって認可され、この多重債務者が計画案どおりに3年で400万円を返済すれば、残りの700万円の借金は免除される、といったかんじです。
この個人再生手続きは、借金の総額(住宅ローンを除く)が3000万円以下の個人で、将来において一定の収入を得る見込みのある個人が利用することができます。
個人債務者再生には以下の2つの種類があります。

1
小規模個人再生 主に個人でお店を経営しているなどの小規模な個人事業者・農業・漁業などの職業に従事している人
2
給与所得者等再生 会社員・公務員などの毎月の収入がある程度予想できる人
   
 

Q2 自己破産などの他の手続きとどこが違うの?

〜マイホームを手放さなくて済む!〜
自己破産をすると、債務者が住宅を所有していたとすると、強制的に換価処分され債権者に配当されますが、個人債務者再生では住宅ローン特則を利用すれば、債務者は住宅を維持しながら借金の整理ができます。
しかし、自己破産では破産宣告後の収入・財産は原則としてすべて破産者のものとなり自由に使用・処分しても構いませんが、個人債務者再生では原則3年間は債務者の収入から借金を債権者に返済しなければいけません。
その返済額も自己破産で債権者に配当される配当額を上回る必要があります。
また、個人債務者再生では、自己破産のような免責不許可事由はないので浪費・ギャンブルなどで多額の借金をしてしまった人でも、要件に合致さえすれば利用可能です。
また、自己破産のような資格制限もないので、例えば司法書士・弁護士・税理士・会社の役員などの職に就いたまま利用が可能です。
任意整理・特定調停は合意が成立したクレジット・サラ金業者との間でのみ効力が生じます。
これは、任意整理や特定調停には強制力がなく、債務者の分割弁済案に同意するかどうかは、債権者であるクレジット・サラ金業者の自由となっているからです。
しかし、個人債務者再生の場合は、すべてのクレジットサラ金業者の同意が得られなくても借金整理が可能です。
しかも、個人債務者再生のうち給与所得者等再生手続きでは債権者の同意は全く不要であり小規模個人再生手続きでも、再生計画案に積極的に反対した債権者の頭数が債権者総数の半数未満で債権額が債権総額の1/2以下のときは、たとえ一部の債権者が反対したとしても再生計画案は可決されます。
また、任意整理や調停では、クレジット・サラ金業者は利息制限法に基づく引き直し計算後の残元本を一括弁済する場合には、この残元本の一部カットに応じることは多いですが分割弁済する場合はほとんどの業者が残元本のカットには応じていません。
しかし、個人債務者再生では裁判所によって再生計画案が認可される限り、残元本の一部カットも可能であり、あとは計画案どおり分割弁済をすればカットされた分についても免除されます。
また任意整理や調停には強制力がないため、債務者が提案する弁済案に不満がある債権者は、確定判決や公正証書に基づき債務者の家財道具や給料を差押えてくることがありますが、個人債務者再生では、手続きが開始されると債権者は強制執行ができなくなるのでそのような心配もありません。

   
 

Q3 個人債務者再生を利用できるのはどういった人なの?

〜誰でも利用できるわけではない〜
個人債務者再生はマイホームを手放さずに済むというメリットがありますが、その分利用できる人もそれ相応の収入がなければいけません。
基本的な要件に以下の2つがあります。

1
将来において継続的にまたは反復して収入が見込めること
個人債務者再生では、自己破産と違い再生計画案に従って債権者に返済をするのであるから、途中で債務者の収入が減り、再生計画案とおりに返済ができなくなってしまうと、計画案とおりの返済を期待して反対をしなかった債権者の利益を害してしまうからです。
2
住宅ローンを除く借金の総額が3000万円を超えないこと
現実的には、住宅ローンを除いた借金総額が3000万円を越えるような個人の債務者はほとんどいないのであまり問題になることはないと思われます。
また、住宅ローン以外でも担保権が設定されている債権については、その担保権の実行によって配当が見込まれる額は除かれます。
   
 

Q4 小規模個人再生手続きってなあに?

〜債権者の消極的同意とは?〜
小規模個人再生手続き利用の主な要件は以下の3つです。

1
無担保債務が3000万円以下で将来において収入を得る見込みのある個人
小規模個人再生手続きは、住宅ローンなどを除く無担保債務が3000万円以下の個人で、将来において継続的または反復して収入を得る見込みのある個人であればサラリーマンはもちろん自営業者や農業・漁業従事者でも利用できます。
2
債権者の消極的同意が必要

小規模個人再生手続きにおいて再生計画案が認可されるには『債権者の消極的同意』が必要です。
消極的同意とは、再生計画案に同意しない旨を書面で回答した債権者が債権者総数の半数に満たず、かつ、その債権額が債権総額の1/2を超えないことをいいます。
この消極的同意が得られれば、再生計画案が可決されたものとみなされます。

3
弁済額が最低弁済額要件清算価値保障原則を満たすことが必要

最低弁済額要件とは、小規模個人再生手続きの中で確定した無担保債権(これを『基準債権』といいます)の1/5または100万円のいずれか多い額(基準債権が100万円を下回っているときは基準債権総額、基準債権の1/5が300万円を超えるときは300万円)を下回らないという要件をいいます。
これではよくわからないので、もうちょっと具体的にいうと以下のとおりです。

1
基準債権の総額が100万円未満のとき
⇒基準債権総額
2
基準債権の総額が100万円以上500万円以下のとき
⇒100万円
3
基準債権の総額が500万円を超え1500万円未満のとき
⇒基準債権総額の1/5
4
基準債権総額が1500万円以上3000万円以下のとき
⇒300万円

清算価値保障原則というのは『弁済総額が破産手続きの場合の配当額を下回らない』という要件です。
自己破産では、債務者が所有している不動産・自動車・現金・預貯金・退職金見込額の一部・生命保険解約返戻金などは、原則としてすべて換価処分されて債権者に配当されるのであるから、小規模個人再生手続きにおいては、債務者はこのような財産の全部もしくは一部を保持できる代わりに債務者は将来の収入の中から自分が所有する財産の価額以上のものを分割弁済する必要があるというわけです。

   
 

Q5 給与所得者等再生手続きってなあに?

〜債権者の同意は不要〜
給与所得者等再生手続き利用の主な要件は以下の3つです。

1
無担保債務が3000万円以下定期的収入を得る見込みのある個人

給与所得者等再生手続きは、小規模個人再生手続きを利用できる人のうち給与またはこれに類する定期的収入を得る見込みのある人で、その変動の幅が小さいと見込まれる人が利用できます。
例えばサラリーマン・公務員・年金生活者などです。
給与所得者等再生手続きを利用できる人は当然、小規模個人再生手続きも利用できます。

2
一定の申立て制限がある
以下の要件に当てはまる人は給与所得者等再生手続きを利用できません。

1
以前に給与所得者等再生手続きを利用して再生計画が認可され、その再生計画を完遂した結果免責を受けた場合は、その再生計画認可決定の確定日から10年が経過していない場合
2

再生計画の遂行が極めて困難となった場合の免責(ハードシップ免責)が確定したときは、その元の再生計画認可決定の確定日から10年が経過していない場合

3

破産手続きによる免責決定の確定日から10年が経過していない場合

3
可処分所得要件

小規模個人再生手続きにおける最低弁済額要件と清算価値保障原則を満たす必要があるのに加えて『可処分所得要件』を満たす必要があります。
可処分所得要件とは、再生計画における弁済総額が、1年間あたりの手取収入額から最低限度の生活を維持するために必要な1年分の費用(最低生活費)を控除した額の2倍以上であることです。
この最低生活費は、債務者の居住地域、年齢、家族の人数などを考慮して政令で定められた額に基づき算出します。

   
 

Q6 住宅ローン特則を利用すれば、マイホームを手放す必要はないの?

〜マイホームを維持しながら借金を整理する〜
個人債務者再生手続きを利用すれば、借金の何割かはカットされますが、この借金には住宅ローンは含まれていません。
ですから、たとえその他の借金が整理できても住宅ローンの支払ができずに、結局はその住宅ローンの支払のためにサラ金からお金を借りてしまうことも考えられます。
そういったことにならないために、この規定が設けられました。
しかし、ここで勘違いしていただきたくないのは、住宅ローン特則はあくまでも、約束どおりの住宅ローンを支払うことが困難となった債務者について、住宅を維持し続けられるように住宅ローンの支払猶予を認める制度であって、住宅ローンの支払額をカットする制度ではない、ということです。
つまり住宅ローンの支払期間を延長するに過ぎません。
この、制度を利用するには以下の2つの要件を満たす必要があります。

1
住宅に住宅ローンを担保するための抵当権が設定されていること
『住宅』とは、申立人が居住するために所有していて、床面積の1/2以上が住宅部分である建物をいいます。
『住宅ローン』とは住居の建設・購入・改良に必要な資金の貸付であって分割払いの定めのあるものをいいます。
『抵当権』には、根抵当権も含まれ、住宅ローンを申込んだ金融機関の抵当権だけでなく、その住宅ローンを保証する会社(保証会社)の付けた抵当権も該当します。
2
1.の抵当権以外の担保権がついていないこと
住宅ローンの後順位に事業者ローンを担保するための抵当権・根抵当権(仮登記を含む)などが建物またはその敷地についている場合などは、住宅ローン特則は利用できません。

以上の要件に当てはまった場合にはじめて、住宅ローン特則を利用することができるのですが、この住宅ローン特別条項には以下の4つがあります。

1
期限の利益回復型
本来の住宅ローンの支払はそのままに、それまで支払が延滞してしまった元利金および遅延損害金を再生計画による弁済期間内に分割で支払うものです。
2
期限延長型
当初の住宅ローンの最終弁済期を延長することによって、月々の返済額を少なくするものです。
3
元本猶予型
再生計画による弁済期間中の住宅ローンの支払額を少なくするものです。
4
住宅ローン債権者同意型
住宅ローン債権者の同意を得て、(1)〜(3)以外の返済計画を作成します。

住宅ローン特則の特別条項は、小規模個人再生手続きでも、給与所得者等再生手続きでも利用することができます。
当然、住宅を維持するつもりのない人は、住宅ローン特則を利用する必要はありません。

   
 

Q7 個人債務者再生の手続きの流れはどうなっているの?

〜地方裁判所に申立てることから始まる〜
個人債務者再生手続きの流れは以下のとおりです。

1
地方裁判所に申立て
申立人は、自分の住所地を管轄する地方裁判所に申立てをします。
2
開始決定
裁判所は、申立てが要件を満たし、書類に不備がなければ、個人再生手続きの開始決定をします。
3
債権の届出・調査・確定
債務者は債権者一覧表の提出をして、債権額に争いがある場合は、異議を述べたり、評価の手続きをすることによって、手続きの中で主張できる債権額を確定します。
また、債務者は所有する財産の目録を裁判所に提出します。
4
再生計画案の作成および提出
債務者は、今後の支払方法を定めた再生計画案を作成します。
5
書面決議または意見聴取
小規模個人再生手続きでは、債務者が作成した再生計画案に同意するかどうかの債権者による決議を書面で行います。
給与所得者等再生手続きでは、書面決議は行われず、債権者の意見を聴く手続きがあるのみです。
6
再生計画の認可決定
裁判所が認可の決定をして、それが確定することによって手続きが終了します。
あとは、債務者が再生計画で定めた方法により、各債権者に返済をします。
   
 

Q8 個人債務者再生ではどのような再生計画を立てるの?

〜好き勝手な再生計画案ではダメ〜
個人債務者再生手続きを利用するには、再生計画が裁判所により認可決定され確定する必要があります。
さらに、この認可を得るには以下の6つの要件を満たす必要があります。

1
各債権者において平等であること
ただし、不利益を受ける債権者の同意がある場合を除く。
2
3ヶ月に1度以上の返済をする分割払いであること
給与所得者のように毎月収入がある者については、毎月弁済するのが望ましいでしょう。
3
原則として3年(特別な事情があれば5年)で返済を完了すること
特別な事情とは、収入が少ないため返済期間を3年とすると毎月の支払いができなくなるような場合や、財産が比較的あり、清算価値が大きいために弁済総額が大きくなる場合や、住宅ローン特則を利用する場合などです。
4
最低弁済基準額を上回ること
最低弁済額の算定方法はこちら
5
可処分所得要件を満たすこと(給与所得者等再生手続きの場合のみ)
可処分所得要件についてはこちら
6
清算価値保障の原則を上回ること
清算価値保障の原則についてはこちら
   
 

Q9 再生計画案に対して債権者から文句は言われますか?

〜債権者には書面決議・意見聴取があるだけ〜
小規模個人再生手続きでは、再生計画案は、一般異議申述期間が経過し、債務者が裁判所に財産状況などについて報告書を提出した後に決議に付されます。
小規模再生手続きでは債権者集会は開かれることはなく、その代わりに再生計画案は議決権を有する債権者による書面決議の方法によって決議されます。
回答期間内に再生計画案に同意しない(すなわち反対する)と回答した債権者が議決権者総数の半数に満たず、かつ、その議決権の額が議決権の総数の1/2を超えないときは、再生計画案は可決されたものとみなされます。
給与所得者等再生手続きでは、再生計画案の決議手続きはなく債権者の意見を聴く手続きがあるのみです。
裁判所は、意見聴取の決定をした場合はその旨を公告し、債権者に対し再生計画案と不認可事由の存否につき裁判所の定める期間内に意見を提出すべき旨を記載した書面を送達します。
裁判所は、この債権者の意見聴取の結果には拘束されることはなく、独自に再生計画案の不認可事由の存否を判断した上で、認可・不認可の決定をします。

   
 

Q10 再生計画案が認められると、その後はどうなるの?

〜再生計画認可決定の確定により当然に終了する〜
再生計画の認可決定により、債権者の権利は再生計画の権利変更の一般的基準に従い債務の減免・期限の猶予・その他権利変更を受けます。
つまり、債務者の借金は、すべてが再生計画通りに変更され、何割かカットされます。
この債権には債権者一覧表に記載されている債権だけでなく、債権者一覧表に載せ忘れてしまった債権も含まれます。
しかし、再生計画による弁済期間内に債権者が弁済を受けることができるものは、原則的に債権者一覧表に記載されている債権のうち債権額について争いがなかった債権と争ったあとに評価手続をした債権に限られます。
それ以外の債権については、再生計画による弁済が終了した後に弁済されることになります。
また、個人債務者再生手続きは、再生計画案が裁判所により認可決定され、それが確定することにより当然に終了します。
再生計画による実際の債権者に対する弁済は、債務者が単独でしていかなければいけません。

   
 

Q11 パートやアルバイトの収入でも個人債務者再生の申立てはできるの?

〜アルバイトでも場合によっては申立てができる〜
個人債務者再生手続きの要件として『継続的にまたは反復して収入を得る見込み』があることが規定されていますが、これは3ヶ月に1回以上の返済を行えるだけの収入があればいいという解釈ですのでサラリーマンや個人商店主はもちろん農業者・漁業者やタクシー運転手や年金受給者でもよいことになります。
ですからアルバイトやパートによるものでも、今後継続的に収入が入ってくるのであれば、小規模個人再生手続きを利用することができます。
さらに、アルバイトやパートの収入が定期的かつ変動の幅が小さいのであれば、給与所得者等再生手続きも利用できることになります。

   
 

Q12 再生計画期間中に計画通りの返済が困難になったときはどうするの?

〜再生計画の変更ができる〜
再生計画が裁判所によって認可決定されて、しばらくはその計画とおりに返済をしていたとしても、昨今の不況では、ボーナスや残業代がカットされたり、人間ですから急に病気になってしまうことだってあるわけです。
こうなった場合に、支払をしないでいるとせっかく苦労をして裁判所から認可された再生計画が、債権者からの取消しの申立てにより無駄になってしまう恐れがあります。
このようなことを未然に防止するためにも、再生計画案の認可決定後も一定の要件を満たす場合は再生計画の変更が可能になっています。

1
変更が許される場合
裁判所による再生計画認可決定後にやむをえない事由で再生計画を遂行することが著しく困難になったときは、変更が許されます。
例えば、ボーナスカットや病気による収入ダウンなどです。
2
変更の内容
再生計画の変更ができるからといって、弁済額を減少することは認められません。
変更できるのは弁済期間を延長することだけであり、延長期間は再生計画で定められた最終期限から2年以内です。
   
 

Q13 再生計画期間中に支払いができなくなったときはどうすればいいの?

〜ハードシップ免責とは?〜
再生計画の変更により、弁済期間を延長しても再生計画通りに弁済をすることができなくなったときは、一定の要件のもとで、再生手続き開始前の罰金などを除いた債権者に対するすべての債務について免責を得ることができ、これを『ハードシップ免責』といいます。
この要件は以下のとおりです。

1
免責の要件
1
再生債務者の責めに帰すべき事由のない場合で、再生計画の遂行が極めて困難であること

例) リストラをされ再就職が困難である場合
   長期の入院の場合
2
変更後の基準債権について3/4以上の額の弁済を終えていること
3
清算価値保障の原則を満たすこと
4
再生計画の変更をすることが極めて困難であること
2
免責の効果

ハードシップ免責が認められると、再生計画を完遂した時と同じ効果、すなわち債務がすべてなくなります。
しかし住宅ローン債権にはこの免責の効果は及びません。
よって、住宅ローン特則を利用している債務者は、再生計画通りに返済ができないのであれば、債権者によって担保権を実行されて、マイホームを手放さざるを得ないことになるでしょう。

   
 

Q14 自己破産と個人債務者再生のどちらを選択すればいいの?

〜原則的には自己破産手続きがいい〜
自己破産は不動産をはじめとして価値のある財産は原則的にすべて処分されますが、免責決定さえもらえれば、破産宣告後の収入から一銭も出さずに借金がすべてなくなり再スタートできます。
しかしギャンブルや浪費などによる借金の場合は、裁判所に免責不許可に該当すると判断されることもあります。
しかし、現在は申立てをした95%以上の人が免責を許可されています。
その反面破産宣告を受けて破産者になると免責決定が確定するまでの間は司法書士・弁護士・税理士・行政書士・生命保険外交員・警備員・会社役員などにはなれません。
個人債務者再生手続きを利用すると、原則的に3年以内に債務者の収入の中から再生計画によって決められた一定の額を債権者に弁済していかなければいけません。
しかし、大きな利点の一つにマイホームを維持しながら借金を整理をすることができます。
また、自己破産のような資格制限や免責不許可事由もありません。
したがって以下のような人は個人債務者再生手続きを選択した方がいいでしょう。

1
マイホームを維持しながら借金の整理をしたい人
2
自己破産を申請しても免責不許可事由に該当する危険性が高い人(ただし、現状は自己破産の申立てをした95%以上の人が免責を許可されています)
3
資格制限により仕事を辞める必要がでてくる人で、どうしてもそのまま仕事を続けたい人

そうでない場合は、債務者本人の反対がないのであれば自己破産を選択してよいでしょう。

   
 

Q15 小規模再生と給与所得者等再生のどちらを選択すればいいの?

〜小規模再生手続きの方が弁済額が安く済む〜
この問題が発生するのは給与所得者等再生手続きの要件を満たす人の場合です。
こういう人は小規模個人再生手続きを利用することもできるからです。
給与所得者等再生手続きでは、再生計画の弁済総額について可処分所得要件がありますから、独身者や高額収入者にとっては弁済総額が過大になる可能性があります。
例えば基準債権が600万円であった場合最低弁済額要件によれば600万円の1/5である120万円以上の弁済が必要です。
仮に清算価値要件が120万円を下回っていたとしても可処分所得要件による弁済総額が240万円以上であれば、給与所得者等再生手続きにおいては240万円以上を原則3年以内に弁済する必要があります。
このような人の場合、小規模個人再生手続きを選択すれば、弁済総額を減らせます。
しかし、小規模個人再生手続きでは、債権者の消極的同意(不同意が『債権者の頭数の1/2以上』または『債権者の1/2超』とならないこと)が必要です。
よって、債権者の消極的同意が得られる見込みがあるのであれば、給与所得者等再生手続きより小規模個人再生手続きの方が弁済総額が少なくなるので債務者にとってはいいでしょう。
また、小規模個人再生手続きを選択して、債権者の消極的同意を得られなかった場合でも、引き続き給与所得者等再生手続きを申立てることも可能です。
いずれにしても、一概にどちらがいいとは言えませんので、それぞれの手続きを取った場合の再生計画案を作成してみるのがいいでしょう。

   
 

Q16 個人債務者再生続きの費用はいくらかかる?

〜申立費用は債権者の数によっても異なる〜
個人債務者再生手続きを裁判所に申立てる場合の費用は以下のとおりですが、詳しい金額は裁判所によってまちまちであるため、事前に問い合わせをしてみて下さい。
司法書士・弁護士などに手続の依頼をした場合には別途報酬を支払う必要があります。

1
印紙代⇒1万円
2
郵便代⇒5000円〜1万円くらい(判者や債権者の数により異なります。)
3
予納金⇒約2万円程度
(個人再生委員が選任される場合は5〜30万円程度の報酬を支払う必要あり)
   
 

Q17 個人債務者再生を申立てると親族や保証人に迷惑はかかるの?

〜保証人や親族には影響がない〜
個人債務者再生手続きを申立てても親族が連帯保証人や連帯債務者になっていない限り全く影響はないので、当然支払義務はありません。
また、個人債務者再生手続きの効力は保証人には及ばないので、いくら債務者の再生計画が裁判所によって認可されて、何割かカットされたとしても、債権者は保証人に対して全額請求できることになります。
よって、債務者は事前にすべての事情を保証人に話しておくべきでしょう。
一方住宅ローン特則を利用して再生計画が認可された場合、その住宅資金特別条項に関しては、連帯債務者や連帯保証人にも効力は及ぶので、これらの者に対して不利益なことはありません。

   
 

Q18 個人債務者再生を申立てるとサラ金からの取立ては止まるの?

〜基本的には取立ては止まる〜
貸金業規制法に関するガイドラインにより、貸金業者は、『裁判手続きをとった旨の通知を受けた後に正当な事由なく債務者に支払に請求をしてはならない』と定められています。
よって、通常のサラ金業者であれば、通知書が届けば取立てを止めますが、悪質な業者やヤミ金業者の場合は取立てを止めないこともあります。
そういった場合には、その業者を監督している官庁に申立をして指導してもらいましょう。

   
 

Q19 個人債務者再生を申立てると家財道具は取上げられてしまうの?

〜家財道具はそのまま使える〜
自己破産は、原則的に必要最低限の生活用品を除き、債務者の全ての財産を強制的に換価してしまいますが、個人債務者再生手続きは将来の収入の中から裁判所によって認可された再生計画通りに債権者に返済していく手続きですので、自己破産のように債務者の財産が処分されることはありませんので、当然今までどおりの通常の生活を送ることができます。

   
 

Q20 全ての手続きが終了するまでどのくらいの期間がかかるの?

〜最低3ヶ月から最長6ヶ月〜
個人債務者再生手続きは、裁判所に申立をしてから再生計画の認可決定が確定することによってすべての手続きが終了します。
裁判所によってまちまちですが、だいたいの裁判所では6ヶ月を予定しているところが多いようです。